こんにちは(^^) 看護師の奥山美樹です。今回は薬用シャンプーについての院内セミナーをしていただきました。

薬用シャンプーには、抗菌シャンプーや脱脂シャンプー、角質溶解シャンプー、保湿シャンプーなどの種類があり、皮膚の病態に合わせて処方されます。お家で行う皮膚病の治療、また良くなった後のスキンケアのひとつである薬用シャンプーですが、やり方によっては皮膚トラブルの原因になってしまうかもしれないんです。そこで、薬用シャンプーをするときのポイントなどを教えていただいたので、紹介したいと思います。

まず、薬用シャンプーをする時に念頭に置いてほしいのが、犬の皮膚は人よりも薄い!という事です。どのくらいかと言うと・・・人の皮膚の5分の1くらいの薄さだそうです。なのでワンちゃんの体を洗う時は手のひらでしっかり泡立てて、優しく洗ってあげてください。力加減としては、自分の顔を洗うときと同じくらいが良いそうです。

では、薬用シャンプーをする時のポイントです。まずは皮膚までしっかりと濡れるようにお湯をかけてください。洗う時のお湯の温度ですが、30℃以下が良いそうです。少し冷たく感じると思いますが、湯温が高いと乾燥や痒みの原因になってしまうので、これくらいが良いとの事でした。もし、寒い時期に洗う場合は浴室やお風呂上り後の部屋を暖めておいてあげると良いです(*^-^*)

皮膚までしっかりと濡れたら、手のひらで薬用シャンプーを泡立てて、優しく洗ってあげてください。しわの間や指間も薬用シャンプーが行き届くようにしましょう。病院で処方される薬用シャンプーは薬用成分をじっくりと浸透させるために、からだに薬用シャンプーをなじませてから10分間そのままにしておきます。ここでのポイントは時間を置くことで成分が浸透するので、特に症状が出ているところから洗い始めることです。

さて、10分経過したら、今度は余分な成分や汚れを除去するため時間をかけて十分にすすいであげましょう。薬用シャンプーが残らないように、しわの間や指間は特に丁寧にすすいであげてください。

しっかり薬用シャンプーを洗い流したら、次は乾かす時のポイントです。まずは、タオルドライをします。この時にゴシゴシとこすってはいけません!トントンとタオルの上から優しくたたくようにしてください。 しわの間や指間は薄めのタオルやガーゼを押し当てるようにして、水分を吸収させましょう。乾かす時はタオルドライをしっかり行うことがポイントです。この後、ドライヤーで乾かす時にタオルドライをちゃんとしていれば、ドライヤーの使用時間を短縮できるからです。ドライヤーを使用するときは乾燥や痒みの誘発を抑える為に、冷風で、身体から離して短時間で行うことがポイントになるとの事でした。どうしても温風を使いたい場合は身体が熱くならないように、必ず離して使用するよう気をつけて欲しいそうです。

以上が薬用シャンプーをする時のポイントです。薬用シャンプーではなく一般的なシャンプーをする場合は10分間のつけおきをする以外、やり方は同じで良いそうです。このセミナーでは皮膚の状態によって、どの薬用シャンプーを使えば良いかなどの話も聞くことができて勉強になりました。病院で処方される薬用シャンプーは、その時の皮膚の状態に合わせたものになります。状態の変化や良い状態を維持していく場合には、他の薬用シャンプーを併用したり、違うものに変更したほうが良いこともあるので、皮膚の少しの変化でも気になることがあれば何でも相談してくださいね(^^)

看護師:奥山美樹